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丸の内朝大学日誌

丸の内朝大学2016年秋受講の記録です。

丸の内朝大学・ミュージカルFANクラス:第1回

10月5日7時15分。心配していた台風の影響もなく秋晴れとなった水曜日。ミュージカルFANクラスの開講です!

第1回テーマ『ミュージカルの街、丸の内へようこそ!』
歌とダンスと芝居の総合芸術、ミュージカル。多くの有名作品で指揮・音楽監督をつとめる塩田さんと、ミュージカルの楽しみ方を広く考察する。

講師はヅカオタにとっては「塩田先生」でお馴染み、塩田明弘さんです。

塩田明弘(ミュージカル指揮者)
音楽監督。ミュージカル指揮者初の文化庁派遣芸術家在外研修員としてブロードウェイで研鑽を積み、現在東宝ホリプロ宝塚歌劇等のミュージカルやコンサートの音楽監督・指揮を中心に活動。主な作品は『デスノート』『ラ・マンチャの男』等、レパートリーは40作品以上。「第9回読売演劇大賞スタッフ優秀賞、平成23年度日本演劇興行協会賞受賞。著書「知識ゼロからのミュージカル入門」(幻冬舎)。
-丸の内朝大学公式より引用

芸歴35年の塩田先生がタカラヅカで振りだしたのは8年前からということで、ご本人が自分はまだ新公学年みたいなもんだと(笑)
タカラヅカでは公演期間中に一定の入団年数のみの若手だけで、上演中の演目と同じ公演をおこなう「新人公演」というものがあります。

 今回の大まかな流れは塩田先生のご紹介やミュージカルについて、そしてBSで放送された「一滴の向こう側」という番組の塩田先生回をご本人の副音声付きで鑑賞。

これはオフレコでというような話題も含め、興味深いものや面白いものまで話し上手な塩田先生の軽快なトークで1時間はあっという間。印象に残っている部分をいくつか記録しておきます。

ちなみにミュージカルFANクラスの受講生は53名。これは丸の内朝大学でも1、2を争う参加人数だそうです。
タカラヅカ未観劇の方も数名。初観劇は本当に演目が重要だと思っているので、自分が初めての人を連れていく時にはもちろん演目は吟味するし事前準備をしっかりおこないます。桜華に舞えは…どうだろう?(笑)ごりごりの薩摩弁さえこなせれば…。だけどタカラヅカは(未)でも普段ミュージカルを楽しんで観劇する方々なわけだから、大丈夫だと信じたい…!

ミュージカル指揮者として

塩田先生は「ミュージカル指揮者」という肩書の先駆者です。それまではコンサートやバレエなどの指揮がメインの合間にミュージカルも振るという方が一般的だった中、塩田先生は初めからミュージカルの指揮がしたい!という想いで指揮者になられました。

指揮者となるには、まず「アシスタントコンダクター」という丁稚奉公@塩田先生をこなすそうです。これを聞いて私の脳内では「丁稚奉公♪気楽な奉公~♪」と銀二貫が流れだしていたのですが、大道具さんや小道具さんのお手伝いをしては邪魔だどっか行けと怒鳴られ、全員の譜面を作ってはこんな汚い譜面は読めんと言われ、その他諸々気楽とは正反対の大変な日々を約10年間。

これで29歳のときの1ヶ月のお給料は〇万円。しかし家賃はお給料+5000円だった為、デパ地下などにある某Rのお惣菜やさんでコックのバイトをしていたそうです。だから食べる物には困らなかった!と塩田先生。三度のおまんま!やっぱり丁稚奉公や!とよく分からない感動をする自分。

毎日は大変だったけれどそのバイト経験で話すことや人との繋がりなども培い、それが財産であると。今になってもなにより大切なものは人との出会いや繋がりだと言われていました。

公演におけるミュージカル指揮者

舞台と客席の間であるオケピ=SSS席(塩田先生曰く5万円くらいw)で音楽だけでなく公演全体を司る指揮者。

好きな役者さんが出てくれば拍手が起きるけれどお客さんはとても素直だから、「あれ?今日はなんかおかしいな?雰囲気が違うな?」と思った時はその原因の3割くらいはオーケストラが握っていると言われたのが印象深かったです。なるほどなー。

自分たちにとっては50公演中の1回だけど、その1回だけを楽しみに北海道や沖縄など遠方から来てくれるお客さんがいる。そんなお客さんたちに楽しんでもらえるよう、良い公演ができるよう、毎日毎朝ミーティング(状況によっては幕間にも)するそうです。

日本と海外ミュージカルの違い

一番の大きな違いは歌う言語。

日本人が極端に下手なのではなく、日本語がミュージカルで歌うものとして向いていない。基本的に尻すぼみで声が抜けていかない。海外で活躍する日本人は外国語で歌っている。「しきたり~」と歌うのと、「tradition」と歌うのでは声の飛んで行き方が違う。(この辺りはいろんな例を塩田先生が直接歌ってくれました)

先日ウィーンで有名な方々を日本にお連れして日本語でエリザベートの曲などを歌ってもらったときに、「おまえたちはよくこんな言語で歌ってるな!日本人すごいな!」と感心されたそうです(笑)

「劇場」への意識

外国では街、普通に一般人が生活している地域に小さくてもそれぞれ劇場があることが多い。

だから市民がパトロンだし、もし取り壊しなんてことになったら「俺たちが育った俺たちの劇場を壊すなー!」と運動がおきる。最近の韓国だとオリジナルミュージカルを作れば約80%くらい国から資金がでるそうです。

日本は丸の内の劇場付近に普通に住んでいる人はいないし、パトロンも企業。オリジナルミュージカルを作ってももちろんお金はでない。そもそも観劇をしない人は丸の内にこんなに劇場があることを知らないし、日生劇場日本生命株主総会をやる場所、帝国劇場はジャニーズの劇場だと思っている。
だからこのクラスに参加した方々がまずは職場など周囲の人に、こんな面白い環境があるのだということを広めていってほしいということでした。

タカラヅカの年間300日以上ショーをおこなっているというのは世界各国みても無いもの。個人的にもせっかく日本に住んでいるなら一生に一度は体験してほしいエンターテイメントだなと思っています。